「そろそろ店舗にもキャッシュレス決済端末を導入したいけれど、種類が多すぎてどれを選べばいいのか分からない」——そう感じている店舗経営者の方に向けて、業種別のおすすめ決済端末を分かりやすく整理しました。
結論から言うと、飲食店はテーブル会計に強いモバイル型、小売店は対応ブランドの幅が広い据置型、美容室はコンパクトなスマホ・タブレット型、移動販売は軽量で導入が早いモバイル型が向いています。
キャッシュレス決済端末は、種類も料金体系も本当にさまざまです。
「Square」「stera pack」「Airペイ」「楽天ペイ ターミナル」「STORES 決済」「PayCAS Mobile」「PAYGATE Station」など、名前を聞いたことはあっても、違いまではよく分からないという方も多いのではないでしょうか。
本記事の数値は2026年8月時点で各社公式サイトを基に確認したものです。
料金やキャンペーン条件は変動しやすいため、実際の申し込み前には必ず最新の公式情報をご確認くださいね。
一緒に、順番を追って見ていきましょう。
キャッシュレス決済端末とは?店舗にはなぜ必要なのか
キャッシュレス決済端末とは、クレジットカードや電子マネー、QRコードなどを使ってお客様が支払いをするための機器のことです。
現金のやり取りがなくなることで、レジ締めや釣銭の準備といった手間が減り、会計そのものもスピーディーになります。
また、決済端末とPOSレジを連携させれば、金額を二重に入力する手間がなくなり、打ち間違いによる会計ミスも防げます。
経済産業省が公表しているキャッシュレス決済比率の推移を見ると、日本国内の比率は近年4割前後まで上昇してきたとされています。
つまり、お客様の4人に1人以上が「現金以外での支払い」を当たり前だと感じている計算になります。
こうした流れの中で、訪日外国人向けのQRコード決済(Alipay・WeChat Payなど)に対応した端末も増えており、インバウンド需要の取りこぼしを防ぐ目的で導入する店舗も増加しているようです。
たとえば「Airペイ」はAlipayやWeChat Payを含む70種類以上の決済方法に対応しており、「楽天ペイ ターミナル」も主要な海外QR決済ブランドを取り込んでいます。
筆者としては、現金しか使えないお店を見ると、それだけで「ちょっと入りづらいな」と感じてしまうこともあります。
キャッシュレス対応の有無は、今や店舗選びの判断材料のひとつになっていると考えられます。
決済端末の種類は3タイプ。まずは形状で絞り込もう
決済端末は、大きく分けると「据置型」「モバイル型(ポータブル型)」「スマホ・タブレット型」の3種類に分類できます。
据置型は、レジカウンターに固定して使うタイプです。
代表的なものに、三井住友カードが提供する「stera terminal」があります。
三井住友カードの公式製品ページによれば、この端末はクレジットカード・電子マネー・QRコードなど幅広い決済に1台で対応し、店舗側とお客様側、双方が操作できる2枚のタッチパネルを搭載しているのが特徴だと紹介されています。
有線での接続を基本とするため通信が安定しやすく、レジの場所が固定されている小売店や美容室などに向いています。
一方、モバイル型(ポータブル型)は、Wi-Fiやモバイル通信を使って持ち運べるタイプです。
「Square リーダー」や「Airペイ」の専用端末、「楽天ペイ ターミナル」「PayCAS Mobile」「PAYGATE Station」などがここに含まれます。
テーブル会計をする飲食店や、屋外のイベント出店、キッチンカーなどの移動販売とは特に相性がよいタイプだといえるでしょう。
スマホ・タブレット型は、手持ちのスマホやタブレットに専用アプリを入れ、小型のカードリーダーを接続して使う方式です。
すでに端末を持っていれば追加のハードウェアが少なくて済むため、初期費用を抑えたい個人事業主や小規模店舗に選ばれやすい傾向にあります。
【2026年最新比較表】主要なキャッシュレス決済端末7サービスを並べてみると
まずは、代表的な決済端末の特徴を一覧で見てみましょう。
数字は2026年8月時点の各社公式サイトの公表情報をもとにしたものですが、キャンペーンの有無や条件によって変動するため、最新の料金は必ず各社公式サイトで確認してくださいね。
| サービス名 | 端末の種類 | 端末代の目安 | 決済手数料の目安 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| Square リーダー | モバイル型(iOS/Android) | 4,980円 | 2.5%〜3.25% | 40種類以上の決済に対応、POSレジ機能内蔵、導入が最短即日と早い |
| stera pack(stera terminal) | 据置型オールインワン | 端末は無料〜 | 1.98%〜3.24% | クレカ手数料が安め、初年度は月額無料のプランあり、プリンター内蔵 |
| Airペイ | モバイル型(iOS専用) | 20,167円(無料キャンペーンあり) | 2.48%〜3.24% | 決済の種類が70種類以上と豊富、Alipay・WeChat Pay対応、Airレジと無料連携 |
| PayCAS Mobile | ポータブル型オールインワン | 端末代別 | 2.20%〜(条件あり) | SIM内蔵でWi-Fi不要、4年以内解約は違約金あり |
| PAYGATE Station | ポータブル型オールインワン | 39,600円(無料キャンペーンあり) | 1.98%〜 | スマレジと連携可能、4G通信対応 |
| 楽天ペイ ターミナル | ポータブル型オールインワン | 34,800円(無料キャンペーンあり) | 2.20%〜3.24% | 楽天ポイントカード機能あり、楽天銀行なら翌日入金 |
| STORES 決済 | モバイル型 | 無償貸出プランあり | 1.98%〜(電子マネー) | 振込手数料がどの銀行でも0円、STORESレジと連携しやすい |
※上記の端末代・手数料はいずれも各サービスの公式サイトに掲載されている公表情報に基づきます。金額や条件は変更される可能性があるため、契約前には必ず各社の公式サイトで最新情報をご確認ください。
こうして並べてみると、「手数料の低さ」を重視するのか、「持ち運びやすさ」を重視するのか、「対応する決済ブランドの多さ」を重視するのかで、向いているサービスが変わってくることが分かります。
一つだけを見て「これが一番お得」と決めつけるのではなく、自店舗の会計スタイルに合わせて比較する視点が大切だと筆者は考えています。

決済端末を選ぶときに見るべき5つのポイント
比較表の数字だけでは分かりにくい部分もあるので、選ぶときのチェックポイントを整理しておきます。
- 決済手数料:相場は3%前後ですが、stera packやSTORES決済は1%台〜のプランもあります
- 端末代・月額固定費:無料キャンペーンの時期もあるため申し込み前に条件を確認しましょう
- 対応する決済ブランド:交通系電子マネーやQRコード決済への対応状況も要チェックです
- 入金サイクル:Squareは指定銀行なら最短翌営業日に入金される仕組みです
- 振込手数料:STORES決済はどの銀行を指定しても振込手数料が0円です
- 解約条件:PayCAS Mobileのように、一定期間内の解約で違約金が発生するサービスもあります
特に入金サイクルは見落とされがちですが、日々の資金繰りに直結する部分です。
「手数料は安いのに、入金が月1回だけだった」ということもあり得るので、両方セットで比較することをおすすめします。
業種別に見る、おすすめのキャッシュレス決済端末の選び方
ここからは、業種・利用シーンごとに向いている決済端末を先に結論としてお伝えし、その理由を見ていきます。
飲食店:おすすめはPAYGATE Stationや楽天ペイ ターミナルなどのモバイル型
飲食店では、テーブルまで持ち運んで会計できるモバイル型が扱いやすいでしょう。
Wi-Fiが届きにくい店内奥のテーブルや、屋外席がある店舗では、4G通信に対応した「PAYGATE Station」や「楽天ペイ ターミナル」のように、モバイル回線とWi-Fiを切り替えられる端末が安心です。
また、多様な決済方法を求められる飲食店には、SIM搭載で通信環境を問わない「PayCAS Mobile」も選択肢に入ります。
飲食店からよく聞かれる失敗パターンとして、「ランチタイムの混雑時に通信が不安定になり、会計待ちの行列ができてしまった」というケースがあります。
これは店内Wi-Fiのみに頼るモバイル端末を選んでしまい、電波が混みやすい時間帯に処理が遅延することが原因だと考えられます。
導入前に「ピークタイムでも安定して使えるか」を確認しておくと、こうした失敗は避けやすくなります。
小売店:おすすめはstera pack(stera terminal)のような据置型
小売店では、レジが固定されていることが多いため、据置型の「stera pack(stera terminal)」のように、プリンター内蔵でレシート発行までスムーズに完結するタイプが向いています。
幅広いお客様のニーズに応えたい場合は、対応する決済ブランドが豊富なサービスを選ぶと機会損失を防ぎやすくなります。
小売店でよくある失敗パターンは、「対応ブランドを増やそうとして複数の端末を並べてしまい、レジ周りが煩雑になった」というものです。
1台で幅広い決済に対応できるオールインワン型を最初から選んでおくことで、こうした二度手間を防ぎやすくなります。
美容室・サロン:おすすめはSquare リーダーやAirペイのようなスマホ・タブレット型
美容室やサロンでは、会計スペースがコンパクトなことが多く、店内の雰囲気を損なわないデザイン性も意外と大切なポイントです。
コンパクトで多機能な「Square リーダー」や、iPad連携で操作画面が見やすい「Airペイ」は、こうした業態と相性がよいといえます。
サロン業態でよく聞かれるのは、「予約管理システムと決済が連携しておらず、会計のたびに手入力していて時間がかかる」という悩みです。
Airレジのように予約・顧客管理アプリと無料連携できる端末を選んでおくと、こうした二度入力の手間を減らせます。
移動販売・イベント出店:おすすめはSquare リーダーなど軽量なモバイル型
キッチンカーやイベント出店では、とにかく軽量でコンパクトなことが重要です。
「Squareリーダー」はポケットサイズながら40種類以上の決済に対応し、導入も最短即日と早いため、急な出店にも対応しやすいでしょう。
期間限定の利用であれば、レンタル型のマルチ決済端末サービスを検討するのもひとつの手です。
イベント出店では「バッテリー切れで会計が止まってしまった」という声も少なくないため、モバイルバッテリーの携帯や予備端末の準備もあわせて検討しておくと安心です。

考察:決済端末選びは「安さ」だけで決めると失敗しやすい
ここからは、筆者としての見解を述べさせてください。
比較サイトを見ていると、「手数料が安い」「初期費用0円」という言葉がどうしても目に留まりやすいものです。
ですが、筆者の見立てでは、手数料の安さよりも「入金サイクルの早さ」や「サポート対応の質」を重視すべき店舗が少なくないと感じています。
これはあくまで筆者個人の推測であり、特定の調査データに基づくものではない点はお断りしておきます。
たとえば、月額利用料が無料でも、決済手数料が3%台であれば、決済回数が多い店舗ほど年間のコスト差は大きくなります。
逆に、月額固定費がかかっても手数料が1%台〜のサービスであれば、決済単価や頻度によっては総コストが逆転することもあるでしょう。
つまり「自店舗の平均客単価・月間決済回数・決済方法の比率」を踏まえたうえで、初めて正しい比較ができるということです。
これは意外と見落とされがちな視点だと、筆者としては感じています。
また、解約条件も軽視できないポイントです。
契約から一定期間内の解約に違約金が発生するサービスもあるため、「とりあえず導入してみて、合わなければ乗り換えればいい」という考え方は、思わぬ出費につながる可能性があります。
先ほど触れたように、日本のキャッシュレス決済比率は経済産業省の発表ベースで4割前後まで上昇してきたとされています。
この数字が今後さらに伸びていくとすれば、決済端末は「あれば便利なもの」から「無いと選ばれない設備」へと位置づけが変わっていく可能性があると筆者は考えています。
今後もキャッシュレス決済のインバウンド対応や、POSレジとの連携機能はさらに強化されていくと考えられます。
店舗側としては、単体の決済端末としての性能だけでなく、将来的にレジシステムや集客ツールと連携できるかという「拡張性」の視点も持っておくと、長い目で見て後悔の少ない選択につながるのではないでしょうか。
個人的には、迷ったときほど「今の売上規模」だけでなく「半年後・1年後の店舗の姿」を想像しながら選ぶことをおすすめしたいと考えています。
まとめ
キャッシュレス決済端末には、据置型・モバイル型・スマホタブレット型という3つのタイプがあり、それぞれ手数料や対応決済ブランド、入金サイクルが異なります。
飲食店ならテーブル会計に強いモバイル型、小売店なら対応ブランドの幅が広い据置型、美容室ならコンパクトで雰囲気を損なわない端末、移動販売なら軽量で導入が早い端末というように、業種によって向き不向きがあることが分かりました。
料金だけで選ぶのではなく、自店舗の客単価や決済頻度、資金繰りのタイミングまで含めて比較することが、後悔しない決済端末選びの近道だといえるでしょう。
よくある質問
決済端末の導入にはどれくらいの費用がかかりますか?
サービスによって幅がありますが、端末代は無料〜4万円前後、決済手数料は1.98%〜3.25%程度が目安です(2026年8月時点)。キャンペーンで端末代や月額費用が無料になっている場合もあるため、申し込み時期によって条件が変わる点に注意しましょう。
個人事業主でもキャッシュレス決済端末を導入できますか?
多くのサービスが個人事業主の申し込みに対応しています。特にSquareリーダーやAirペイのようなモバイル型は初期費用が抑えられており、小規模事業者でも導入しやすい設計になっています。
決済端末を導入すると入金はいつになりますか?
サービスや指定する銀行によって異なります。指定銀行によっては最短翌営業日に入金されるサービスもあれば、月1〜2回のサイクルのサービスもあるため、資金繰りに合わせて確認しておくことをおすすめします。


