「個人事業主でもキャッシュレス決済って導入できるのかな」「サービスが多すぎて、どれを選べばいいのか分からない」——そんな不安を抱えている方に、まず結論からお伝えしますね。
個人事業主やフリーランスの方でも、法人と同じようにクレジットカード・電子マネー・QRコード決済の端末を導入することができます。
法人登記をしていなくても、開業届や事業実態が確認できる資料があれば、多くのサービスで申し込みが可能です。
とはいえ、サービスによって手数料・入金のタイミング・端末代がまったく違うので、「なんとなく」で選んでしまうと後悔することもあります。
この記事では、代表的なサービスを比較表で整理しながら、選び方のポイントまで一緒に確認していきますね。焦らなくて大丈夫です。ゆっくり見ていきましょう。
キャッシュレス決済端末とは?個人事業主でも導入できるの?
結論からいうと、個人事業主でも問題なくキャッシュレス決済端末を導入できます。
法人かどうかよりも、本人確認書類や事業内容が分かる資料(メニュー表、Webサイト、SNS、見積書など)を提出できるかどうかが重要なポイントになります。
開業届を出す前の準備段階でも申し込めるサービスがあるので、「まだ開業していないから無理」と諦める必要はありません。
ただし、審査は決済ブランドごとに進むことが多く、クレジットカードは早く使えても、電子マネーやQRコード決済の利用開始が少し後になるケースもあります。
イベント出店や開業日が決まっている方は、余裕をもって申し込んでおくと安心ですよ。
経済産業省が公表している資料によると、2025年の国内キャッシュレス決済比率は58.0%となりました。前年の2024年は42.8%だったと発表されており、この1年だけでも利用の広がりを感じられる数字ですよね。
(この比率は経済産業省が毎年まとめている集計にもとづくもので、クレジットカード・電子マネー・QRコード決済などを合算した数値です。最新の詳細は経済産業省の公式発表でご確認いただくのが確実です。)
現金を持ち歩かないお客さまが増えているいま、キャッシュレスに対応していないだけで「選ばれにくいお店」になってしまう可能性がある、ということは知っておきたい事実です。
個人事業主・フリーランスにおすすめのキャッシュレス決済端末を比較
ここが一番気になるところだと思います。まずは主要なサービスの特徴を、比較表でざっくり眺めてみましょう。数値は2026年8月時点で各社公式サイトに記載されている内容をもとにまとめています。実際の料率や条件はキャンペーンなどで変わることがあるため、申し込み前に必ず公式サイトで最新情報をご確認くださいね。
| サービス名 | 決済手数料の目安 | 初期費用 | 入金サイクルの目安 | 端末代の目安 |
|—|—|—|—|—|
| Square | 2.5〜3.25%程度 | 0円のプランあり | 最短翌日〜数営業日 | 端末により変動 |
| Airペイ | 各決済ブランドにより異なる | 0円 | 契約する振込先により異なる | 決済方法数65〜92種類に対応(公式サイト記載) |
| 楽天ペイターミナル | 各決済ブランドにより異なる | 端末代が発生(3万円台〜) | 楽天銀行口座なら最短翌日 | 3万円台〜 |
| STORES決済 | 各決済ブランドにより異なる | 月額無料プランあり | 手動最短1〜2営業日/自動は毎月20日 | 端末により変動 |
| stera pack | 各決済ブランドにより異なる | 1年目0円、条件付きで2年目以降も無料 | 契約内容により異なる | プリンター内蔵・分割払い対応 |
この表からも分かるように、「手数料の安さ」だけで選ぶと、初期費用や入金サイクルで思わぬ差が出てしまうことがあります。ここからは、それぞれのサービスについてもう少し詳しく見ていきますね。
Square(スクエア)は、スマートフォンがあれば気軽に始められる点が魅力です。初期費用・月額利用料が無料のプランがあり、申請から最短翌日に審査結果が分かるスピード感も特徴です。
筆者としては、開業したばかりで「まず1台だけ試してみたい」という方に一番おすすめしやすいサービスだと感じています。固定費がかからないぶん、決済額が少ない時期のリスクを抑えられるからです。
Airペイ(エアペイ)は、iPadやiPhoneを決済端末として使うタイプです。初期費用0円で導入でき、対応する決済ブランドの多さが強みです。公式サイトの記載によると65〜92種類ほどの決済方法に対応しているとされており、「うちはPayPay使える?」「交通系ICは?」といったお客さまからの質問にも幅広く答えられます。
個人的には、対面接客が多く、お客さまの年齢層や利用する決済手段が読みにくい業種(雑貨店、飲食店など)に向いているサービスだと考えています。選択肢の広さが、そのまま機会損失の少なさにつながるからです。

楽天ペイターミナルは、プリンター内蔵で1台完結型のオールインワン端末です。楽天銀行の口座であれば、最短翌日入金に対応している点が特徴で、楽天ポイントとの連携による集客効果も期待できるといわれています。端末代金は3万円台からとされ、初期費用がかかる点は事前に確認しておきたいところです。
筆者としては、もともと楽天のサービスをよく利用している方や、楽天ポイントに慣れているお客さまが多い業態には相性が良いと感じます。一方で、端末代がかかる分、開業したてでとにかく初期費用を抑えたい方には少しハードルになるかもしれません。
STORES決済は、月額料金無料のプランが用意されており、オンラインショップとの連携もできるのが特徴です。実店舗とネット販売を両方やっている方には使いやすいでしょう。入金サイクルは、手動入金なら最短1〜2営業日、自動入金なら毎月20日と、状況に合わせて選べます。
個人的には、ハンドメイド作家さんやネットショップ運営もしているフリーランスの方に向いているサービスだと感じています。実店舗とオンラインの売上を1つのサービスでまとめて管理できるのは、地味に大きなメリットです。
stera packは、三井住友銀行系のサービスで、1年目は月額費用0円、条件を満たせば2年目以降も永年無料になるとされています。プリンター内蔵で分割払いにも対応しており、常設店舗でしっかり運用したい方に向いています。
筆者としては、移動を伴わない常設店舗タイプの事業者に特に向いていると感じます。長く同じ場所で営業することが決まっているなら、永年無料の条件を満たしやすいためです。
屋外や移動販売が多い方には、SIM内蔵で4G通信が使えるPAYGATEやPayCAS Mobileも選択肢になります。Wi-Fi環境が整っていない場所でも通信できる点が安心材料になりますね。キッチンカーやマルシェ出店が多い方にとっては、通信の安定性そのものが売上を左右する要素になるため、個人的にはこのタイプの端末を軽視しない方がよいと考えています。
端末代金0円・長期保証を重視するなら、JMSおまかせサービス(VEGA3000シリーズ)のように、幅広い決済ブランドに対応しつつ端末費用を抑えられるサービスもあります。初期費用をできるだけ抑えたい方には、比較の候補に入れておく価値があるでしょう。
2025年にキャッシュレス化が進んだ理由とは?
ここ数年でキャッシュレス決済のサービスがぐっと増えた背景には、いくつかの流れがあります。
一つは、スマートフォン決済に慣れたお客さまが年々増えていること。もう一つは、2025年に開催された「EXPO 2025 大阪・関西万博」が完全キャッシュレス化で運営されたことです。会場内では現金の取り扱いがなく、来場者はクレジットカードや電子マネー、QRコード決済のいずれかで支払う仕組みが導入されました。この運営方針が広く報道されたことで、社会全体でキャッシュレスへの意識が一段と高まった、という流れがあります。
また、以前は「導入の手続きが面倒」というイメージがあったキャッシュレス決済ですが、スマホやタブレットひとつで始められるサービスが増えたことで、個人事業主にとってのハードルは確実に下がっています。
こうした流れの中で、各社が個人事業主やフリーランス向けに、初期費用0円・月額費用0円のプランを競うように用意するようになった、という経緯があります。
この動きは、単なる「便利になった」という話にとどまらず、キャッシュレスに対応していない事業者が相対的に不利になる、という構造の変化を意味しているのではないかと筆者は考えています。
手数料・入金サイクル・端末代、何を比較すればいい?
「結局、何を基準に選べばいいの?」という疑問にお答えしますね。
比較のポイントは、大きく分けて次の4つです。
- 決済手数料(サービスやブランドによりおおむね1%台後半〜3%台が中心)
- 初期費用・月額固定費(0円のプランもあるが条件がある場合も)
- 入金サイクル(最短翌日〜月1回まで幅がある)
- 端末代金(0円〜4万円台まで幅がある)
手数料が安く見えても、月額固定費がかかるプランだと、売上が少ない月はかえって負担になることがあります。
反対に、固定費0円のプランは始めやすい一方で、決済額が増えてくると手数料の負担が大きくなりやすい、という特徴もあります。
開業直後で売上がまだ読めない時期は固定費0円のサービスから始めて、決済額が安定してきたら低手数料の有料プランに切り替える、という考え方もできますね。
入金サイクルについても、月1回まとめて振り込まれるサービスと、最短翌日に入金されるサービスとでは、資金繰りへの影響がまったく違います。
一人で店舗やサービスを運営している個人事業主にとって、「いつお金が入ってくるか」は想像以上に大切な要素です。
導入前に知っておきたい注意点・デメリット
良いことばかりお伝えするのはフェアではないので、注意点もお話ししておきますね。
まず、キャッシュレス決済には決済手数料が必ず発生します。現金払いと違い、売上からあらかじめ手数料が差し引かれるため、利益率が低い業態ほど影響を感じやすくなります。
次に、売上がその場で手元に入らない、という点です。入金までに数日〜1ヶ月ほどのタイムラグが生じることがあり、資金繰りを圧迫する可能性があります。
さらに、個人事業主は法人に比べて信用力の観点から審査に通りにくい場合がある、という点も正直にお伝えしておきます。同業種での導入実績が多いサービスを選ぶことで、通過率が上がりやすいともいわれています。
そして、通信環境が不安定だと決済処理が止まってしまうリスクもあります。レジ前でお客さまを待たせてしまう事態に備えて、現金対応も併用できるようにしておくと安心です。

個人事業主が決済端末を選ぶときのチェックポイント
最後に、実際にサービスを選ぶときの視点を整理しておきますね。
- 自分の営業スタイル(店舗・訪問・イベント出店)に合う端末タイプか
- 決済手数料と固定費を、年間の総費用でシミュレーションしてみる
- 入金サイクルが自分の資金繰りに無理のないペースか
- POSレジや会計ソフト、ネットショップと連携できるか
- トラブル時に相談できるサポート体制があるか
とくに最初のうちは、「自分がよく使う場面」を具体的にイメージしてみることをおすすめします。店舗での対面販売がメインなのか、キッチンカーのような移動販売なのか、それとも訪問サービスなのかによって、向いている端末タイプはまったく変わってきますよ。
私が考える、個人事業主のキャッシュレス決済端末選びのポイント
ここからは、筆者としての率直な考えをお話しさせてくださいね。
個人事業主向けのキャッシュレス決済サービスを比較していて印象的だったのは、「初期費用0円」「月額無料」という言葉だけでサービスを選ぶのは、少し危ういのではないかということです。
というのも、固定費が無料でも、決済額が増えてきたときの手数料負担まで含めて計算すると、月額プランのあるサービスのほうがトータルで安くなるケースも十分にあり得るからです。
個人的には、開業して間もない時期は「固定費0円」を優先し、月の決済額がある程度見えてきた段階で、あらためて手数料重視のプランに乗り換える、という二段階の考え方が現実的だと感じています。
また、入金サイクルの早さも、思っている以上に事業の安定に関わってきます。仕入れや家賃の支払いが先に発生する業種の方ほど、「最短翌日入金」や「振込手数料無料」といった条件を、単なるオプションではなく必須条件として見てほしいと筆者としては考えています。
そしてもう一つ、比較表を作りながら感じたのは、「どのサービスが一番良いか」という問いには、実は明確な正解がないということです。常設店舗なのか、移動販売なのか、ネットショップも並行しているのか——事業の形によって、最適なサービスは変わります。だからこそ、まず自分の営業スタイルを言語化してから比較表に当てはめる、という順番が大切だと筆者は考えています。
今後の見通しとしては、キャッシュレス決済比率が2025年時点で58.0%まで伸びていることを踏まえると、この流れはさらに進んでいくと考えられます。
現金のみで営業を続けることが、そのまま機会損失につながる時代になりつつあるのではないでしょうか。
一方で、決済端末やサービスの選択肢が増えたことは、個人事業主にとって決して悪い話ではありません。むしろ、自分の営業スタイルに合わせて柔軟に選べる時代になった、とポジティブに捉えることもできると筆者は感じています。
まとめ
個人事業主やフリーランスの方でも、多くのキャッシュレス決済サービスに申し込むことができます。
Square、Airペイ、楽天ペイターミナル、STORES決済、stera packなど、それぞれ手数料・入金サイクル・端末代に違いがあるため、自分の営業スタイルと資金繰りに合わせて比較することが大切です。
2025年の国内キャッシュレス決済比率は経済産業省の発表で58.0%まで伸びており、今後もこの流れは続くと見込まれます。
焦って一つに決めるのではなく、まずは自分がよく使う決済手段や、無理のない費用感を整理するところから始めてみてくださいね。
よくある質問
個人事業主でもキャッシュレス決済端末の審査に通りますか?
法人でなくても、本人確認書類や事業内容が分かる資料を提出できれば、多くのサービスで審査を受けられます。ただし、信用力の観点から審査がやや厳しくなる場合もあるため、余裕をもって申し込むことをおすすめします。
開業前でもキャッシュレス決済を申し込めますか?
サービスによっては、開業前の申込みに対応している場合があります。ただし必要書類や利用開始時期は各社で異なるため、事前に公式サイトで確認しておくと安心です。
初期費用がかからない決済端末はありますか?
Squareやstera packの一部プランなど、初期費用0円・月額費用0円で始められるサービスもあります。ただし、条件によって適用される手数料率が変わることがあるため、通常料率まで含めて公式サイトで確認することが大切です。
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